昭和42年(1967年)8月より,当院の墓地祭祀がはじまって40数年、檀徒の方々のお参りは日々絶えないが、今年の春彼岸祭も大勢の墓参者でにぎわった。
当日は折悪しく小雨であったが、墓園のあちこちに多くの家族の姿、巡詣する和尚との会話に弾む和やかな墓参風景が拡がっていた。墓参後は本堂において、読経回向が始まり、ここ大圓山の渓間には読経が共鳴して、やがて春たけて、新緑の季節到来を体感させてくれた。
春萌え、木々は芽吹き、山並みも一面に若葉となることだろう。当院の遥かなる歴史が、檀徒の営みの中に、寺院の営みの中に、自然の中に溶け込んでいる。この地にしか無い豊かな自然を歩いて、今日も下山することになった。