あの猛暑は何処へやら、先週まで急速に冷え込んだ日本列島でしたが、当日は気象庁が発表した通り、九州、沖縄を除いて全国的に絶好の行楽日和となり、昼間は暑いくらいでした。
9月23日(秋分の日)の「彼岸の中日」は、祖先を敬い故人を偲ぶ日とされ、当山の墓地祭祀も沢山の家族ずれの墓参者で賑わいました。和尚による各塋地巡詣は、東西に墓地を二回に分けて行われるのですが、和尚の巡詣を待ち受ける墓参者でかなりの混雑ぶりが観られました。近郊に住んでいてもなかなか直接であって話す機会も少なかった家族が、墓参を機会に集まるだけでなく、菩提寺の和尚ともども親しく交わり、読経回向する和やかで且つ厳粛な光景を観るにつけ、日本古来の伝統行事は大変好ましい姿だと感じる日でもありました。
昨今の高齢者所帯の増加や少子化に伴う無縁化の流れの中、終活ブームや樹林墓地、ハイテク墓地の登場など、最近のお墓事情も随分変化してきているとは言え、こうした伝統的墓参の在り方は、社会的構造や意識変化はあっても、今後永続、堅持していきたいものです。