平成27年4月7日(火曜日) 午前10時から、恒例の灌仏会(花まつり)を開催しました。お釈迦様が、4月8日(諸説有)に誕生したという伝説に基づくお祀りで、地方によっては旧暦の日取りで行うが、本院は新暦で今年も一日繰り上げて執り行った。
本堂の祭壇前には、季節の花で美しく飾られた「花御堂」が設けられ、空心会(写経)の方々によって次々と甘茶が灌がれ、賑やかにお釈迦様の誕生を祝いました。
甘茶で硯の墨をすり、般若心経を一巻書写し、納めた後の気分は格別である。この一年もまた決意を新たにして過ごせることでしょう。
灌仏会は、別名「仏生会」「降誕会」や「花まつり」などとも呼ばれ、古くは奈良時代の「日本書紀」の推古天皇14年(西暦606年)の条に 「この年より初めて寺毎に4月8日、7月15日設斎す」とあり、「盂蘭盆会」と共に日本最古の仏教行事の一つとなっている。
また、平安時代中期の仏教説話集である「三宝絵詞」(永観2年[西暦984年]成立)によれば、旧暦卯月八日は「仏様をはじめ万物が生まれる日」と説かれ、縁起はもとより種まきに最適時期として伝承され、五穀豊穣を祝い願う春の予祝行事とも習合して、現在では一般に「花まつり」の名で親しく呼ばれる春の宗教行事でもある。
こうした日本独特の文化は、是非とも今後継続し、後世にも伝えたいものです。
灌仏や 皺手合する 数珠の音 芭 蕉