平成28年9月22日(木曜日・秋分の日)恒例の「秋彼岸法要」は開催されました。
「暑さ寒さも彼岸まで」というが、季節の節目に彼岸がある。彼岸の時期を節目にして秋の深まりとともにやがて紅葉の季節へと移り変わる。そんな季節の変化の中に人々は、荘重な自然の生命の燃焼を感じ取る。
また、秋の訪れやゆく秋は人々は淋しいというが、お参りをして「六波羅蜜」の教えの話を聞き、「おはぎ」を食べながら、お彼岸は地域の人々とのコミニケーションの場となるのもこの時期であり、楽しくもあり、賑やかでもある。
今秋の墓参には、我が家の庭に咲いた「紫苑の花」(キク科・異名鬼のしこ草)を墓前に献じた。
紫苑の花といえば、ご存知のように平安後期の仏教説話の今昔物語で知られる草花でお彼岸と縁が深い。
そんなことなど知る由もない亡父が、昔庭に植え付けたのが、思いもよらず数年前から芽を吹き、今秋満開になったようだ。
そんな驚くほど強健な草花なのに、最近は花屋の店頭でも見られなくなり、稀少な花となってしまった。大変懐かしく、且つ珍しくもあり、亡き両親もきっと喜んでくれるのではないかと思い献花したのである。