『暑さ寒さも彼岸まで』と言われます。厳しかった残暑も漸く収まり、秋を肌で感じる季節となりました。四連休の最終日となった昨9月22日(秋分の日)の午後、恒例の「秋彼岸会法要」が無事執り行われました。
この日はコロナ禍にも拘わらず,久しぶりに境内は活気を取り戻し、墓苑では早朝から多くの檀家の家族連れが訪れ、花や線香を供えマスク姿で手を合わせ先祖の霊を慰めました。
それにしても一時、国内外の移動制限やスポーツ、文化イベント等の開催中止が行われ、葬儀や仏事に至るまで自粛を受けてきたわけですが、未曽有の長寿社会の上に更にもたらされたコロナ禍とその共存によって人々の生活や意識は否応なく多様化し変化してきました。
時代は大きく変化しても、彼岸会など仏事の営みによって先祖に感謝し故人を偲ぶ心は決して変わるものではないと考えます。
古来日本人の伝統的な文化としてお盆や彼岸は『祖霊信仰』の一つとして営まれてきましたが、日ごろ仕事や暮らしで遠くにいても、これを機会に、先祖の霊や大切だった人が見守ってくれているという感覚を私達はしっかりと感じとることができるのではないか、と思うのです。