護持会の皆様如何お過ごしでしょうか。
この数年は毛虫の食害で咲きそびれていた藤棚が、元気を取り戻し久しぶりに今年は満開で見られそうです。ご存知の通り藤の花は白色の品種もみられますが、矢張り伝統の紫色の花に勝るものはなさそうです。藤の花には芳香があり満開の際には藤棚の下にほんのりと甘い香りが漂い心を癒してくれます。紫色の花房を下垂れさせた姿は、嫋やかで美しく何とも言えぬ優しさを感じさせてくれます。その優美さから日本古来の花として日本人に愛されて久しく、その関りの深さは平安時代の貴族社会の様子からも窺い知ることができ、日本人の心を魅了し続けてきました。藤は枕草子や源氏物語などの平安文学や和歌、家紋などにもいたるまでとり上げられ、平安時代の最高の憧れの植物でもあったようです。花の見頃は今週末から来週でしょうか、お詣りの節にご関心あれば、内庭ですので庫裡に一声かけられたうえ観覧されますようお願いいたします。